最近の携帯型機器やワイヤレス機器は複雑化が進んでおり、静電気放電 (ESD) や電磁干渉 (EMI) の影響を受けやすくなっています。特に、ステレオヘッドフォン、携帯電話、携帯型マルチメディアプレーヤー、PDA、ノートブックPCなどの電子機器で高いオーディオ品質を実現するには、EMIの低減が欠かせません。
| 製品プロファイル: デュアルESD/EMIオーディオフィルタ |
 | | ESD/EMIオーディオフィルタのCA04F2FT5AUD010G。パッケージサイズは1.37 x 1.0 mm² | 主なデータ | | | 最大DC動作電圧 | 5.5 V | | ESD耐性 (接触放電) | 8 kV | | 挿入損失(標準) | -20 to -60 dB | | 最大クランプ電圧 (1 A、8/20 µs) | 30 V |
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RF伝送によってEMIが発生すると、オーディオラインが影響を受けます。一方、オーディオ入出力によってRFラインに歪みが生じることもあります。EPCOSが開発した新しいデュアルESD/EMIオーディオフィルタ (CA04F2FT5AUD010G) は寄生ノイズを効果的に低減し、オーディオ品質を向上させます。このフィルタは直列抵抗値が小さく、0405形状のデュアルアレイパッケージにEMIフィルタリングとESD保護の2つの機能が統合されています。
| | 図1: オーディオアプリケーションの保護 |

オーディオラインに対するESD/EMI統合対策アプリケーション例 |
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この新しいESD/EMIオーディオフィルタは、10個の個別部品の機能をワンチップに集積しています (図1)。カットオフ周波数は20 MHzで、直列抵抗値が0.2 Ωと小さいため、低周波数のバンドパスフィルタによる減衰が必要なアプリケーションに最適なソリューションです。200 MHz~4 GHzの周波数では、クアッドバンドGSM (850/900/1800/1900 MHz)、UMTS規格 (2.1 GHz)、GPRS/WLANおよびBluetooth (2.4 GHz) のいずれに対しても-20 dBを超える減衰が得られます。900 MHzでは-60 dBを超えるきわめて高い減衰特性を示します (図2)。
| | 図2: 挿入損失 |

CA04F2FT5AUD010G ESD/EMIオーディオフィルタは広い周波数帯で高い減衰特性を示す |
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オーディオ信号経路にTVSおよびツェナーダイオードを採用したフィルタは、きわめて非線形の強い特性を示します。したがって、全高調波歪み (THD) が非常に大きくなってしまいます。これに対し、EPCOSのデュアルESD/EMIオーディオフィルタはTHDとノイズの値が1 kHz時で-100 dB未満と小さいため、きわめて明瞭で高品質の音声が得られます。
| | 図3:過電圧に対する二重保護 |

二重クランプ機能により、ESDパルスへの対策を強化。最初のバリスタでESD信号を8 kVから約200 V (赤)にクランプし、2つ目のバリスタでこれをさらに70 V (青)に低減します。 |
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このESD/EMIオーディオフィルタは、感受性の高いICをESDから強力に保護します (IEC 61000-4-2規格Level 4準拠)。内部構造には二重クランプ機能が用意されており、ESDパルスを8 kVから70 Vにまで低減します (図3)。さらに、このESD/EMIオーディオフィルタにはきわめて安定性の高いセラミック構造が採用されています。±1000 ESDパルスの後でも、このデュアルESD/EMIオーディオフィルタはまったく変わらない高いフィルタリング性能を発揮します。
著者: Antoine D’Arbonneau (多層セラミック部品担当、製品マーケティングマネージャー)、Thomas Feichtinger (多層セラミック部品担当、製品開発マネージャー)